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籐カゴに隠した蝶をまもりたくまあるく眠るバス→花園へ

                            松原なぎ(日向水)より

****************** 題詠2009 「038:→」


 「038:→」のお題、詠むのは難しそう、でも読むのは楽しそうと思って
いました。(鑑賞だけ参加のお気楽さ♪)

 このお歌は、ゆったりしているのか、ビューっとスピードがあるのか・・・・
一日ごとにイメージが変化しました。
 
 初めは、「まあるく」からゆったりしたイメージ。
 まあるい籐カゴを腕の中にすっぽりおさめて、そのカゴをまもるように
身体をまあるくして眠っているうちに、魚眼レンズにうつった絵のような
まあるいバスが花園まで連れて行ってくれる・・・・でもね、そうすると
「→」より「~」が欲しくなってしまうのです。

 だから、「→」をビューっとバスが疾走して行くイメージで再見。
 大切な儚い生命は、傷つかないように、道に迷ってしまわないように、
幾重にもまもられています。でも、まもられている時間は短くて、あっという
間に自由な空へと羽ばたく=開放の時を迎えるのです・・・・
 少女が女になるように。

 少女らはそーっとたちまち咲き誇る蝶と光のカノンの中で

by sakura-3rd | 2009-07-16 00:01 | 百歌繚乱~題詠~