題詠2015鑑賞 025:さらさら
*同じお題で先に詠まれた歌の中からベスト10首を選んで、勝手にコラボレーション鑑賞中です。
まだ花をつけたことない幼木の中はさらさら流れゆく水 (しま・しましま)
毎朝の楽しみでした さらさらの黒髪を結う優しい時間 (雪)
黒髪を梳けばさらさら零れゆく指のあはいの静かな時間 (コバライチ*キコ)
さらさらと君に流れる養分がいつかわたしの養分となる (みちくさ)
さらさらと君の匂いが振ってくる長い髪をかきあげて キス (那珂由比)
いくたびも砂をさらさらこぼしても消えずにあった君の横顔 (キョースケ)
さらさらと漏砂が落ちていく間わたしはまばたきすらもできない (希屋の浦)
姉さんの白いドレスがほんとうにさらさらしてて泣いてしまった (卯野抹茶)
白砂を米に見立てたおままごとあの日の記憶はさらさら崩れぬ (諏訪淑美)
つつましく生きてその身を焦がすだけ世界征服なんてさらさら (東馬想)
by sakura-3rd | 2015-07-23 15:31 | 百歌繚乱~題詠~