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研究者の心意気 ~捏造のロジック~

「人類のために、病気で苦しむ人のために、国力増強のために・・・・
科学研究が語られる時には色々な理由付けがなされますが、どれだけ
打ちのめされても研究を続ける最大の動機は、『楽しいから』という
一言に尽きると思います。科学研究は、限られた人間だけに許された
行為です。世界で最も贅沢な遊びと言い換えてもいいかもしれません。
自然界に潜む秘密を探究し、その正体を解明する。そのプロセスは、
普通の生活では決して得られない、特別な充実感を与えてくれます。
自分に研究者であり続ける資格があるのかどうかは分かりません。
しかし、こうして現場にいられるうちは  サイエンスを愛している
うちは、可能な限り研究を続けたいと思うのです」





「世界で最も贅沢な遊び」を仕事にできた人が、サイエンスへの愛情を持って、
研究者の心意気を表明した分厚い一冊でした。

今まで読んできた喜多作品とは一線を画していて、もう一度読みたいかって
きたれたら、「もう、ごちそうさまでした」と答えるだろうけれど。

「贅沢な遊び」を心から楽しみむためには、絶対にズルしちゃいけない!!

私はサイエンティストにはなれないけれど、心意気はしっかり受け取りました。

また、心意気で仕事ができる自分ってカッコイイぞ、って笑えるようになりたいな。




捏造のロジック 文部科学省研究公正局・二神冴希 (『このミス』大賞シリーズ)

喜多 喜久 / 宝島社


by sakura-3rd | 2015-04-27 16:32 | 映画&読書